今回は、北木島海域でカキの養殖・販売を手掛ける勇和水産の藤井和平さんに、カキ筏や養殖風景を見学させてもらいました。その様子をレポートします🐙
小型船で、笠岡沖17㎞に位置する海域へ🚢 北木島楠地区の東端のあたりに、猫岩や大阪城築城の時に積み残したといわれる「重ね岩」が眺められる場所があります。
あたりには、カキ筏がたくさん浮かんでいます。ここで、カキの養殖を親子三代で手がけているのが、勇和水産社長の藤井和平さんです。
北木島の海域は、一級河川などの加工がないため、生活用水の排水などによる海洋環境汚染がありません。そのうえプランクトンが豊富に生育している、牡蠣の生育にとって最高の環境だそうです。
祖父の代から漁業を営んでいる藤井さんは、「島の人口が年々減少して、魚の水揚げも減り、漁業に携わる人が少なくなりました。石の産業も同じくです。そこで、北木島の活性化のために何かしなければと考え、岡山で一番のブランド牡蠣を作ろうと考えたんです」と話します。
そこで2018年に、養殖しているカキに「喜びが多く、嬉しいかき」=「喜多嬉かき」という縁起のよい名を付け、PRを始めました。
1年カキですが、身はとても大ぶり。穏やかな塩の流れで育つため、味はとても濃厚でうま味がたっぷり。臭みやクセもないので、牡蠣が苦手な人でも食べられると評判です。
サイズによって名前が変わり、60~80g未満のものは「ひながき」、80~100gのものは「喜多嬉かき」、101g以上は「美海(みう)がき」といいます。
もっとも大粒の「美海がき」の身はプリプリとしていて、生で食べると、ほどよい塩味とうま味成分が口いっぱいに広がります。人気ナンバーワンの「喜多嬉かき」は、大粒でうまみが濃く、どんな料理にも使いやすい味とサイズ。小さめの「ひながき」は、イタリアンなどで重宝しそうですね✌
特に、勇和水産では「安心・安全」にこだわって独自の検査基準を設けており、これまで18年間に、食中毒などの被害は一切出ていないそうです。
「喜多嬉牡蠣」の旬は11~3月ですが、春先の一番おいしい時期のカキを殻付きのまま特殊な冷凍技術で保存し、オンライン販売もしているので、一年中旬の状態で味わうことができるんだって😲
2020年7月には、「北木島活性化プロジェクト」の一環で福山大学生命工学科の皆さんとカキ料理のレシピを開発。今後は船上での試食ツアーなども検討しているのだそう。気さくで楽しい藤井さん一家のガイドにより、牡蠣が堪能できるツアーが実現するといいですね♪
■勇和水産
笠岡市北木島6631-23
TEL0865-68-3751
営/9:00~16:00
休/土曜