海洋ゴミ問題を「自分事」として捉え、その解決に向けて啓発活動をしている山陽学園中学校の地歴部。環境問題の調査で国内や世界の大会に出場し、活躍しています。同学園3年生で海プロキッズサポーターの大本真さんに、海洋ゴミをテーマにした現在の活動内容についてお聞きしました。
大本さんは、海を眺めるのが大好きな中学3年生。海ゴミの回収活動など環境問題に取り組んでいると聞いて、「海をテーマにした活動ができそう」だと地歴部に入りました。今年6月に、顧問の井上先生からの勧めで、「海プロキッズサポーター」に応募し、選ばれたひとりです。
現在、部活動として、瀬戸内海に浮かぶ手島や、地区の用水路でゴミ拾いをし、その分析を基に海洋ゴミについて研究しています。
大本さんたちのチームでは、できるだけ不特定多数の人に海洋ゴミについて啓発できないかと考え、「商業施設での啓発活動」を行いました。
啓発活動を行うのは、県内大手スーパーの一角です。展示コーナーには、部員が用水路や手島で回収した海洋ゴミの実物のほか、ゴミの様子を撮影した写真やグラフを展示しました。
そして、買い物に訪れる一般の方に声をかけ、展示内容や海洋ゴミについての説明をするというものです。
大本さんは、実施日に5~6人の買い物客に説明ができたそうです。「皆さん足を止めて熱心に説明を聞いてくださいましたが、予想以上にゴミが落ちていることにすごく驚いていました。『自分の周囲にはゴミは落ちていないと思っていたのにこんなにあるんですか』と、驚く人が多かったです」と話します。
「調査をして、海洋ゴミ問題は思っていた以上に深刻だなと思いました。ひとりひとりが自覚を持ち、川や用水路にゴミのポイ捨てをしないよう行動してほしいです」。
これからも、不特定多数の方に来てもらえるような場所で展示や紹介をしたいと意欲的に話す大本さん。今後は国内や国際大会にも出場したいと目を輝かせていました。「自分事」化することで、より海洋ゴミに対する意識を高めてもらい、海洋ゴミ問題の啓発につなげていきたいと語ってくれました。