日本財団「海と日本プロジェクト」in岡山が主催する笠岡アイランドホッパーズ。
イベント3回目、カブトガニ博物館で豊かな海に生息するカブトガニについて研修し、笠岡諸島を巡るイベントを通じて学んだ成果を班ごとに発表します。各班が調査した内容をみんなに伝え、海の知識、島の歴史について、より理解を深めます。
講師は、森信館長と東川学芸員のお二人です。まずは、カブトガニの幼生飼育室へ。1㎝ほどの小さくて可愛いカブトガニの赤ちゃんがたくさんいました。1つのケースに数百匹入っていると言います。カブトガニは成体になるまで約10年かかると言います。しかも、自然界で卵を産んだ場合、2万個産んでも、大人になるのは、0~4匹程度というから驚きです。かつて、笠岡湾周辺は、大きな干潟が広がり、カブトガニがたくさんいたそうですが、笠岡湾干拓以降、海の環境が変わり、カブトガニの数が減少したそうです。ホッパーズは、カブトガニが生息する海には、豊かな環境が残っていて、これからも、豊かな海を守る必要があることを理解していました。
A班は、白石島・高島、B班は、北木島・真鍋島、そして、カブトガニ博物館で学んだことを発表します。ホッパーズは、それぞれ学んだ中から、驚いたことや新たな発見、島の魅力を新聞風のレポート用紙を仕上げました。発表会では、白石島に行っていないB班が海洋牧場で飼育している魚は?どんな牧場?といった質問をA班に。逆にB班発表時には、A班から、シーグラスは何ですか?動物性プランクトンを減らす取り組みとは?など、様々な疑問を投げかけていました。お互いに発表することで、各班が学んだことを共有し、海の環境や島によって異なる歴史・文化について知識を深めていました。
今回、笠岡アイランドホッパーズに参加した18人の子どもたちは、海をより好きになり、豊かな海を守ることがいかに大切かを学んでくれたのではないでしょうか!
学びの成果をまとめた新聞風レポートは、笠岡で販売される海苔のパッケージとして活用される予定です。発売日が決定したら改めてお伝えします。
発表会終了後、ホッパーズは博物館近くの海岸へ!カブトガニの幼生は、1㎝程度の大きさです。バケツの水ごと海へ放流すると、干潟の泥に隠れて姿が見えません。少し時間がたつと幼生が見えてきました。一生懸命、干潟の上をはっています。小さな体ながらも、前へ前へ進もうとする姿からは、体の大きさ以上の力強い生命が感じられました。子どもたちは、カブトガニの幼生の生存率はかなり低いけど、元気に育って笠岡の海にまた戻ってきてほしいと願いを込めました。