レポート
2020.10.16

玉島・南浦地区の酒蔵ギャラリーへ

江戸末期の万延元年(1860年)に創業し、2004年の台風被害により惜しまれながら閉業した赤沢酒造。その広大な敷地に残る酒蔵を利用した、個人ギャラリーにお邪魔してみました♪

145年の歴史を閉じた旧酒蔵にアートを

倉敷市の玉島から寄島市へと向かう途中に広がる玉島黒崎南浦地区は、かつて酒造業が栄え、32軒もの醸造所が建ち並んでいた海辺の集落。

その一軒である赤沢酒造の約千坪の敷地内には、明治・大正・昭和にそれぞれ建てられた三連の酒造蔵が今も残されています。

 

ところが、この一帯が2004年の台風16号で高潮被害に遭い、赤沢酒造をはじめ、多くの酒蔵が廃業し、今や数軒のみになっているのです。

 

使われなくなってしまった酒蔵を活用しようと、美術愛好家たちが作品を持ち寄ったのをきっかけに、

2011年、彫刻や油絵、写真、現代アート、漆器など約80点を展示するギャラリーとしてオープンしました。

三連の蔵にさまざまなジャンルの作品が

145年にわたる酒造りを終え、ひっそりと静まり返った蔵には、今も太い梁や柱、かつての酒造りの道具や酒樽などがそのままに。

銘酒「澤泉」「瀬戸の泉」などの銘酒のラベルや当時の写真なども掲げられ、往時の繁栄を物語っています。

 

古い蔵には、油彩画や風景写真、インスタレーション、現代アート、漆器を。途中には、大きなホーロー製のタンクが今も残り、蔵元としての存在感を示しています。

昭和時代に増築した一番奥の蔵には彫刻や現代アートが並んでいて、歴史を感じる静謐な空間で、しばし物思う時間が過ごせますよ。

のどかな南浦地区で見学を

「大々的に公開しているわけではないですが、南浦に立ち寄ってくれる人が増えればうれしい」と5代目当主の赤沢一治さん。

事前に連絡のうえ、希望すれば案内もしてもらえます。

 

広々とした海が目の前に広がる南浦ののどかな地を少し散策し、当時の酒造りの風景に思いを馳せてみては✨

 

■南浦ギャラリー

倉敷市玉島黒崎7992

TEL 086₋528₋1048(赤沢さん)

※鑑賞したい場合は事前に必ず連絡を

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